

愛猫のために最適な「猫エサ」を選びたい、でも種類が多すぎて何を基準に選べばいいのか分からない…そんな悩みを抱える飼い主の方も多いのではないでしょうか。
ドライ、ウェット、療法食、一般食…「猫エサ」には様々な種類があり、その特徴を理解することが大切です。この記事では、それぞれの「猫エサの種類」の違いや与え方、注意点などを徹底的に解説しています。
総合栄養食か、特別な目的のフードか、年齢に合ったものか、愛猫にピッタリの「猫エサ」を見つけるためのヒントが満載です。記事を読めば、選び方の基準が明確になり、愛猫の健康的な食生活をサポートできるはずです。
「猫エサの種類」を知り尽くし、愛猫にベストな食事を与えられるよう、ぜひこの機会に徹底的に学んでみませんか?愛猫のために、「猫エサ」の専門知識を身に付けましょう。
クリックできる目次
1.総合栄養食
1.総合栄養食とは
猫用総合栄養食は、猫に必要な必須栄養素が全てバランス良く含まれているキャットフードです。毎日の主食として、このフードと水を与えれば、猫の健康維持に必要な栄養素を全て補うことができます。
ドライフードのほとんどがこれに該当します。
2.AAFCOと総合栄養食の関係
AAFCOは、Association of American Feed Control Officialsの略称で、日本語では全米飼料検査官協会と訳されます。これは、アメリカ合衆国における飼料の製造、販売、流通を規制する非営利団体です。
AAFCOは、ペットフードを含む全ての飼料について、栄養基準を定めています。この栄養基準は、ペットの種類、年齢、健康状態などに合わせて細かく設定されており、ペットフードメーカーは、この基準を満たすようにフードを製造する必要があります。
総合栄養食は、AAFCOの定めた栄養基準を満たしたキャットフードです。つまり、総合栄養食を与えれば、猫に必要な必須栄養素を全てバランス良く補給することができるのです。
3.形状による分類

水分量の差によって、ドライフード・ソフトドライフード・セミモイストフード・ウェットフードに分かれます。
ドライフードのほとんどは総合栄養食です。

ドライ、ウェット、どっちが好きかな?もしかして、両方食べたい?
4.ライフステージによる分類

年齢によって必要な栄養成分が異なります。パッケージの成分表示をしっかり確認し、必要な栄養素が含まれているか、有害な添加物が含まれていないかをチェックしましょう。また、信頼できるブランドやメーカーのフードを選び、レビューや獣医師の推薦も参考にすると良いです。

大人になるにつれ、必要な栄養も変わるんだね
2.療法食

キャットフードの療法食は、特定の健康問題を抱える猫のために開発された特別な食事です。獣医師が治療の一環として使用する食事で、獣医師の指導のもとで与えることが大切です。
療法食は栄養成分の量や比率が調整されていて、病気の治療や再発防止をサポートする役割があります。
1.腎臓・心臓サポート
リンやタンパク質、ナトリウムの含有量が制限されています。高品質なタンパク質を使用しているため、余分な 老廃物の産生を防ぎます。
2.肝臓サポート
肝疾患を抱える猫のため。適切なタンパク質、低銅、高エネルギー。
3.尿路サポート
カルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラルが調整されており、結石の治療の補助・予防に有効です。
4.消化器サポート
低脂肪かつ消化性に優れた原料を使用しています。食物アレルギーに配慮し、スムーズな便の排出をサポートします。
5.皮膚サポート
皮膚病の猫に、オメガ3脂肪酸などを配合した食事。
6.肥満・体重管理ケア
高タンパク・低カロリー・低脂肪で、健康的な代謝を保ちつつ、効率的な減量ができます。
7.糖尿病ケア
食後の血糖上昇をゆるやかにするため、低炭水化物・高タンパクに作られています。
8.アレルギー対策
アレルギーを起こしにくい加水分解タンパク質や新奇タンパク質を使用しており、消化器症状の改善をサポートします。
療法食を選ぶ際は、まず獣医師の診断を受け、猫の特定の疾患に適したフードを選びましょう。成分表示を確認し、アレルゲンや不要な成分が含まれていないかチェックします。徐々に切り替え、猫の反応を観察します。信頼できるメーカーの製品を選び、ライフステージに合ったものを選ぶことも重要です。

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3.その他の目的食
総合栄養食とは異なり、猫に必要なすべての栄養素を 単独で 補うことができません。そのため、主食として与えることは 避け、総合栄養食にトッピング したり、おやつとして与えたり する ものです。
1.一般食・副食
単品では栄養が偏るため、総合栄養食がメインで一般食は補助的な役割と考えるべきです。缶詰やレトルトパウチの多くが一般食に分類されます。
総合栄養食に比べて嗜好性が高く、水分が多く採れるメリットがある一方で、与えすぎると、栄養バランスが偏り、肥満の原因にもなります。
一般食は、猫の嗜好に合わせて与えることができますが、栄養バランス には 注意 が必要です。

この缶詰、大好きだけど、バランスも大事にゃ!
2.栄養補完食
栄養補完食とは、猫の食事において特定の栄養素を補完するために与えるフードです。主食として必要な全ての栄養素を含む総合栄養食とは異なり、栄養補完食はビタミンやミネラルなど特定の栄養素をピンポイントで補うために使用されます。トッピング、おやつ、スープなどの形態があり、食事にバリエーションを加えたり、特定の健康ニーズをサポートします。ただし、栄養補完食だけでは栄養が偏るため、必ず総合栄養食と併用することが重要です。
3.サプリメント

猫用のサプリメントとは、食事だけでは不足しがちな栄養素を補うための栄養補助食品のことです。医薬品ではありません。 ビタミン、ミネラル、アミノ酸、脂肪酸など特定の栄養素を強化し、関節の健康、消化機能、免疫力などを支援します。タブレット、カプセル、液体、粉末などの形態があり、通常は総合栄養食に混ぜて与えます。 サプリメントは食事の補助的な役割なので、そのほとんどが効果を保証されているものではないので、過剰摂取に注意が必要です。 品質の高い信頼できる製品を選び、獣医師に相談しながら適切に活用することが重要です。

獣医さんに相談しないと心配だにゃ。サプリメントの与え過ぎには気をつけないとね。
4.機能性フード
機能性フードとは、猫の特定の健康問題やライフステージに対応するために特別に設計されたフードです。
機能性フードを選ぶ際には、配合されている機能性成分の量や質を確認することが重要です。量が多ければ良いというわけではなく、猫の体格や健康状態に合った量であることが大切です。
機能性フードは、総合栄養食ではありません。与えすぎると、他の栄養素が不足する可能性があります。指示された量を守って与えることが重要です。
機能性フードには以下のような種類と特徴があります。
・体重コントロール用:カロリー制限や脂肪低減など、肥満予防や体重管理に適したフード。
・アレルギー対応用:主原料にアレルゲンリスクの低い穀物不使用、ダック、サーモンなどを使用
・腎臓・下部尿路ケア用:低タンパク質・低リン設計で腎臓の負担を軽減
・皮膚・被毛ケア用:必須脂肪酸を強化し、皮膚や被毛の健康をサポート
・消化器官ケア用:食物繊維を強化し、毛玉の排出をサポート
療法食との違い
療法食と機能性フードの主な違いは、使用される目的とターゲットです。療法食は健康上の問題に対処するために使用され、獣医師の指示の下で処方されます。一方、機能性フードは、猫の一般的な健康や特定の側面のサポートを目的としていますが、特に健康問題がなくても利用できます。
項目 | 機能性フード | 療法食 |
目的 | 健康な猫の特定の健康課題を予防・改善 | すでに病気にかかっている猫の症状を改善・悪化防止 |
対象 | 健康な猫 | 病気にかかっている猫 |
処方 | 獣医師の処方不要 | 獣医師の処方箋が必要な場合が多い |
栄養バランス | 総合栄養食に近い | 病状に合わせて厳密に調整 |
機能性成分 | 特定の健康課題に合わせた成分をプラス | 病状に合わせて必要な栄養素を調整 |
販売場所 | ペットショップ、オンラインショップなど | 動物病院、一部のペットショップ |

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4.間食

おやつをあげるメリットとして、栄養補給やストレス解消、トレーニング時の報酬として利用することができます。また、愛情を込めて与えることで、より親密な関係を築き、スキンシップを取りやすくなります。
デメリットとしては、過剰な摂取が肥満や健康問題を引き起こす可能性があります。また、添加物や保存料が含まれている製品もあり、猫の健康に悪影響を与える恐れもあります。おやつばかり食べて本餌を残すようになる可能性があるため、適度な量と質の良いおやつを選び、バランスよく与えることが重要です。
おやつの種類は大きく分けて、ドライ・ペースト・フリーズドライ・ジャーキーの4つに分けられます。
以下にメリットデメリットを書きますので選ぶ参考にして下さい。

おやつをもらえるとうれしいにゃ。飼い主さんの愛情を感じられるにゃ
※おやつの詳しい記事は、こちらをご覧ください。
【驚愕】猫用おやつで築く深い絆の5ステップ5.まとめ

1.総合栄養食
総合栄養食は、猫に必要な必須栄養素が全てバランス良く含まれているキャットフードです。これを毎日の主食として与えれば、猫の健康維持に必要な栄養素を全て補えます。AAFCO(全米飼料検査官協会)が定める栄養基準を満たしていることが条件です。
1.形状による分類
キャットフードは、水分量によって以下の4種類に分けられます。
- ドライフード: 水分量が約10%。保存性が高く、歯垢除去効果があります。
- ソフトドライフード: 水分量25~35%。食が細い猫や噛む力が弱い猫向け。
- セミモイストフード: 水分量25~35%。嗜好性が高く、常温保存可能。
- ウェットフード: 水分含有量が75%以上。嗜好性が高く、栄養と水分を同時に補給。
2.ライフステージによる分類
猫のライフステージに応じたフードを選ぶことが重要です。
- 哺乳期: 母乳をメインに、代用ミルクを補給。
- 離乳期: 高エネルギー、高タンパクの柔らかい食べ物。
- 子猫(キトン): 高エネルギー、高タンパク質、カルシウム、リン、DHA。
- 成猫(アダルト): バランスの取れた栄養、適度なカロリー。
- 高齢猫(シニア): 低カロリー、高繊維、関節と腎臓サポート成分。
2.療法食
特定の健康問題を抱える猫のために開発されたフードです。獣医師の指導のもとで与えることが重要です。
- 腎臓・心臓サポート: リンやタンパク質、ナトリウムの制限。
- 肝臓サポート: 低銅、高エネルギー。
- 尿路サポート: ミネラルの調整。
- 消化器サポート: 低脂肪、消化性に優れた原料。
- 皮膚サポート: オメガ3脂肪酸配合。
- 肥満・体重管理ケア: 高タンパク・低カロリー。
- 糖尿病ケア: 低炭水化物・高タンパク。
- アレルギー対策: 加水分解タンパク質使用。
3.その他の目的食
総合栄養食と併用することで栄養バランスを補うフードです。
- 一般食・副食: 栄養が偏るため、主食としては不適。総合栄養食の補助。
- 栄養補完食: 特定の栄養素を補うためのフード。総合栄養食と併用。
- サプリメント: 特定の栄養素を補う栄養補助食品。過剰摂取に注意。
- 機能性フード: 特定の健康問題やライフステージに対応するフード。総合栄養食ではない。
4.間食
おやつとして与えることで、栄養補給やストレス解消、トレーニング時の報酬に利用できます。
- ドライ: 保存性が高い。水分が少ない。
- ペースト・スープ: 高嗜好性。水分が多い。
- フリーズドライ: 素材ベースで添加物が少ない。
- ジャーキー: 歯垢除去効果。長期間保存可能。
重要なポイント
- 総合栄養食は、AAFCOの基準を満たすフード。
- ライフステージに合わせたフード選びが重要。
- 療法食は獣医師の指導のもとで使用。
- 間食や補助食品は、栄養バランスを保つために適切に使用。
猫の健康を守るためには、適切なキャットフード選びが不可欠です。総合栄養食を基盤に、ライフステージや健康状態に合わせたフードを選びましょう。