

愛猫に「猫おやつ」を与えたいけれど、種類が多くて迷ってしまう…そんなことはありませんか?
この記事では、猫のおやつが果たす役割や種類、選び方からリスクまで、詳しく解説します。
猫おやつは、単なる楽しみだけではありません。コミュニケーションツールとして、ご褒美として、そして健康維持にも役立ちます。しかし、与え方を間違えると、肥満や栄養バランスの崩れなどの問題を引き起こすことも…
この記事を読むことで、猫におやつを与える際のポイントが分かり、安心しておやつを楽しめるようになります。さらに、おやつを使った遊び方も紹介しますので、猫の知育や運動不足解消にも役立ちます。
猫のおやつに関する悩みや疑問を解消し、愛猫の健康と幸せを守るために、正しい知識を身につけておきましょう!
クリックできる目次
1.猫のおやつの基礎知識
1.猫におやつをあげる意義・役割
1.コミュニケーションツール
猫と触れ合ってコミュニケーションするのと同じく、おやつをあげるのも大切なコミュニケーションの手段となります。直接手からおやつをあげることで、猫からの信頼を得ることができ、より深い絆を築くことができます。
2.ご褒美
爪切りやシャンプーなど、猫が嫌がることの後にご褒美としておやつを与えることで、嫌な経験を和らげることができます。ただし、嫌なことを乗り越えた直後に与えることがポイントです。
手伝える人がいるなら、爪切りの最中におやつを与え、食べてるうちに爪を切るのも有効です。繰り返すことで、爪切りなどの嫌がることが、おやつをもらえるという良い経験に紐づいていき、その後、スムーズにお手入れできるようになる可能性もあります。
また、猫がトイレを上手に使ったり、指示に従ったりしたときは、おやつでご褒美を与えると、猫は良い行動を繰り返すようになります。
3.精神的な刺激・ストレス解消
新しいおやつを試すことで、猫にとって新しい味や食感を楽しむことができ、日常の喜びや刺激となります。
家猫は特に、刺激や娯楽が少ないので、おやつを与えることで、生活の質が増すと考えられます。
病院から帰った後など、ストレスを感じている時におやつを与えることで、猫の気持ちをまぎらわせることができます。
4.栄養補給
猫の食事だけでは、必要な栄養素をすべて補うことができない場合があります。おやつを与えることで、不足しがちな栄養素を補給することができます。特に、高齢猫や病気の猫は、食事だけでは必要な栄養素を摂取することが難しいので、おやつで栄養補給することが重要です。
5.食欲の増進
病気やストレスで食欲が落ちている時や、通常の食事に飽きている時に、おやつで食欲を刺激したり、栄養を補ったりすることができます。特に、水分補給が必要な猫にはウェットタイプのおやつが有効です。
6.歯の健康維持
デンタルケア用のおやつは、猫の歯を清潔に保つのに役立ちます。これにより歯垢や歯石の蓄積を防ぎ、口腔内の健康を維持します。

「おやつタイムは、私の至福の時間ニャ!」
2 おやつの種類と特徴
1.ドライ・ペースト・フリーズドライ・ジャーキーの4種類
おやつの種類は大きく分けて、ドライ・ペースト・フリーズドライ・ジャーキーの4つに分けられます。
以下に特徴を書きますので選ぶ参考にして下さい。
2.歯磨きおやつ
歯磨きが苦手な猫のために、デンタルケア用の猫用おやつが販売されています。歯垢や歯石を除去し、口臭を抑制する効果のあるおやつです。多くの物が販売されていますが、選ぶ基準としてVOHC公認の歯磨きおやつを選ぶと良いでしょう。
VOHC公認の猫用おやつとは、獣医師歯科評議会(Veterinary Oral Health Council)が定める基準を満たした、猫の口腔衛生に効果的なおやつです。
・VOHCとは
VOHC(米国獣医口腔衛生協議会)は、米国の獣医歯科医師や歯科学研究者によって構成された機関で、動物用オーラルケア製品の効果を第三者の立場で審査します。各国のメーカーから申請を受け、厳密な審査を行い、VOHC独自の基準をクリアした製品に認証を授与します。VOHCに効果が認められた製品のみが「VOHC認定マーク」を使用できます。このマークは、VOHCにて臨床的に効果が証明された製品を示すものです。

このVOHCのロゴマークが記載されている歯磨きおやつを選ぶようにしましょう
・VOHC公認の歯磨きおやつの例
ピュリナデンタライフデイリーオーラルケアキャットトリーツ

ネコGreenies®ネコの歯科治療


「おやつで歯磨き?人間さん、そんな甘い話があるなんてニャ!」

2.猫用おやつの選び方
猫におやつを与えることは、コミュニケーションやおやつとしての楽しみだけでなく、健康維持にも役立ちます。おやつを選ぶ際には、以下のポイントを参考にしてください。
1.猫の好み
最も重要なのは、猫が喜んで食べるかどうかです。 好きなものを与えることで、おやつタイムをより楽しくすることができます。
- 味のバリエーション: 猫が好む味や風味のおやつを選びましょう。例えば、チキン味、フィッシュ味、ビーフ味など、猫が好むフレーバーを試してみると良いでしょう。
- 食感のバリエーション: カリカリしたもの、柔らかいもの、ペースト状のものなど、猫の好みに合った食感のおやつを選びます。
2. 安全性
猫にとって安全な素材で作られているおやつを選びましょう。
- 人工添加物、保存料、着色料などの添加物は避けましょう。
- 塩分や糖分の量にも注意が必要です。
- 猫アレルギーのある場合は、アレルゲンが含まれていないおやつを選びましょう。
3.形状
猫の年齢や健康状態に合った形状のおやつを選びましょう。
- 子猫やシニア猫、歯が弱い猫には、柔らかいペーストタイプやスープタイプがおすすめです。
- 成猫には、カリカリとしたドライタイプや、噛み応えのあるガムタイプがおすすめです。
- 噛み応えのあるおやつは、歯石除去や口内炎予防にも効果があります。
4.カロリー
おやつはあくまでも主食ではなく、副食であることを忘れずに。
- 低カロリーのものを選んだり、1日の必要カロリーの10-20%程度に抑えるのが目安です。
5.機能性
毛玉ケア、デンタルケア、関節ケアなど、特定の機能を持ったおやつも販売されています。
- 猫の健康状態に合わせて、適切な機能性のおやつを選ぶのも良いでしょう。

「おやつ選びは大事だニャ〜。僕の好みをよく観察してほしいにゃ!」
3.猫におやつを与えるリスク

1.肥満
おやつを過剰に与えると、カロリー過多になり、肥満を引き起こす可能性があります。1日のカロリー摂取量の10%以下に抑えて、体重を定期的に測定し、体重増加がないか確認しましょう。
2.栄養の偏り
おやつばかり与えると、主食で摂取するべき栄養が不足する可能性があります。主食で必要な栄養素をしっかり摂取させることを優先し、おやつは補助的に使用します。また、おやつの成分表を確認し、栄養バランスに配慮しましょう。
3.アレルギーや消化不良
新しいおやつを与えると、猫がアレルギー反応を起こしたり、消化不良を起こすことがあります。新しいおやつを与える場合は、少量から始めて猫の反応を観察します。嘔吐、下痢、食欲不振などの症状が見られた場合は、おやつの使用を中止し、獣医師に相談しましょう。
4.嗜好品への依存
おやつに依存してしまうと、主食を食べなくなることがあります。おやつを与える時間や頻度を決め、主食の食事時間を優先します。また、おやつをトレーニングや良い行動のご褒美として使用し、適度な範囲で与えるようにしましょう。

「おやつは美味しいけど、食べ過ぎるとお腹がぽっちゃりしちゃうニャ!」
4.おやつの正しい与え方

猫におやつを与える際は、以下の点に注意して適切に与えることが重要です:
1.量を制限する
おやつは1日のエネルギー摂取量の10-20%に抑えましょう。過剰摂取は肥満や栄養バランスの崩れにつながります。
2.頻度を控える:
おやつは1日3回程度までにとどめます。頻繁に与えすぎると、通常の食事を食べなくなる可能性があります。
3.タイミングを考える
・食事の直前は避け、食後か食間に与えましょう。食事前におやつを与えると、食事を残す原因になります。
・デンタルケア用おやつは食後に。噛む回数を増やせるように、長い時間手に持って与えると良いです。
4.目的を持って与える
- ご褒美として(爪切りやシャンプーなど嫌なことの後)
- コミュニケーションツールとして
- 食欲刺激や水分補給のため
- 遊び道具と一緒に与える: 猫じゃらしやおもちゃと一緒に与えると、遊びを通して運動もさせることができます。

「おやつはちょっと待って、食事の後に楽しむのがいいにゃ!」
5.おやつを活用した遊び
猫がおやつを遊びながら食べることは、知的刺激や運動不足の解消に役立ちます。おもちゃボールやパズルフィーダーは、猫の脳を活性化し、問題解決能力を鍛えます。また、運動量が増えることで筋力や体力が向上し、ストレス発散や退屈解消にも繋がります。遊びを通じて飼い主との絆が深まり、適切なエネルギー発散で問題行動を予防できます。さらに、食欲増進やトレーニング効果も期待でき、猫の全体的な健康と幸福を促進します。
頭と体を使うおやつ遊びは、狩りと似ていて、刺激や運動量が不足しがちな室内飼いの猫にとってはとても健康的です。
下記にいくつか遊び方をご紹介します。
難しすぎると、猫が諦めてしまうので、簡単なものから始めるようにしましょう。
1.知育玩具を使う
おやつを中に入れられる猫用のおもちゃボール(トリートディスペンサー)を用意し、ボールの中におやつを入れます。
ボールを猫に見せて、転がして遊ぶように誘導しましょう。猫が、ボールを転がしておやつを取り出すのを楽しむことができ、猫の知性を刺激することができます。
猫が知育玩具を動かしておやつを取り出すように工夫することで、遊びながら脳トレをすることができます。
2.パズルフィーダーの活用
市販のパズルフィーダーにおやつを入れ、猫がパズルを解いておやつを取り出すようにします。
おやつを入れたパズルフィーダーを使用することで、猫の知能を刺激しながら、おやつを楽しむことができます。これは猫の退屈防止にも効果的です。猫が成功したらたくさん褒めてあげましょう。
3.おやつ探し
部屋のあちこちにおやつを隠し、猫に探させる遊びです。これは猫の嗅覚を刺激し、運動にもなります。また、猫の狩猟本能を満足させる効果もあります。
隠す場所はキャットタワーの上、家具の隙間、カーペットの下など、猫が見つけるのに少し努力が必要な場所にします。
猫に「探して」と言いながら、おやつを隠した場所に誘導します。猫が見つけたらたくさん褒めてあげましょう。
4.キャットフィッシング
猫用のフィッシングロッド型のおもちゃ(釣り竿型のおもちゃ)を用意し、先におやつを軽く固定します。
ロッドを振り回して、猫が飛びついたり追いかけたりするように誘導します。猫が捕まえたらおやつを与えます。
この他にも、猫じゃらしやボール、ペットボトルなどを使い、簡単な手作りおもちゃを作り、その中におやつを隠すなどして、猫に遊ばせることもできます。まずは、簡単なものからやってみましょう。

「おやつで遊ぶのって楽しいにゃ〜!頭も体も使えて、まるで本物の狩りみたいだニャ」
6.よくある疑問と解決策

1.猫におやつは必要?
栄養の視点からだけ見れば、バランスの取れた総合栄養食を与えていれば、おやつは必要ありません。しかし、猫にとっておやつは楽しみの一つであり、心身に大切な意義があります。コミュニケーションの手段としても重要です。
2.猫用おやつはどれくらい与えていいですか?
猫用おやつの量は、猫の年齢、体重、活動レベルによって異なります。一般的には、1日の摂取カロリーの10%以下を目安として与えましょう。子猫やシニア猫、肥満傾向にある猫は、さらに少量にする必要があります。
3.どのようなおやつが健康に良いですか?
無添加で、砂糖や塩分が少ないものが良いです。また、猫の年齢や健康状態に応じたおやつを選ぶことが重要です。たとえば、高齢の猫には歯にやさしい柔らかいおやつ、ダイエット中の猫には低カロリーのおやつが適しています。
4.猫が食べてはいけないおやつはありますか?
猫にとってチョコレート、タマネギ、ニンニク、アボカドなどの食材は毒性があり、与えてはいけません。また、人間用のスナックや、糖分や脂肪分の多いおやつも猫にとって適切ではありません。
5.猫におやつを与える際の注意点は何ですか?
おやつは、猫の食事を与える前ではなく、食後に与えましょう。また、おやつを丸呑みしないように、一口大に小さくして与えましょう。お水を常に用意しておき、猫が十分に水分を摂取できるようにしましょう。
6.おやつの保存方法は?
開封後は、虫が入らないように袋の口をしっかり締め、密閉容器に入れて直射日光の当たらない涼しい場所で保管します。ドライタイプは1ヶ月以内、ウェットタイプは開封当日に使い切るのが理想的です
7.犬用のおやつを猫に与えても良いですか?
犬用と猫用のおやつは区別して与えるべきです。プロピレングリコールのように、犬には問題なくても猫には体調不良の原因となる成分があるためです。
7.まとめ

猫にとって、おやつは単なる楽しみではありません。コミュニケーションツールとして、ご褒美として、そして健康維持に役立つツールとしても活用できます。しかし、与えすぎは禁物です。猫におやつを与える際には、適切な量、頻度、タイミングを守ることが重要です。
猫におやつを与える5つの意義
- 1.コミュニケーションツール: 一緒におやつを食べることで、猫との信頼関係を築き、愛情を表現することができます。
- 2.ご褒美: 爪切りやシャンプーなど、嫌がることを乗り越えた後に与えることで、良い経験と結びつけることができます。
- 3.精神的な刺激・ストレス解消: 新しい味や食感を楽しむことで、猫の生活に彩りを与え、ストレスを軽減することができます。
- 4.栄養補給: 主食では補いきれない栄養素を、おやつで補うことができます。
- 5.食欲増進: 病気や食欲不振の時に、おやつで食欲を刺激することができます。
猫用おやつの種類と特徴
おやつは大きく分けて、ドライ、ペースト、フリーズドライ、ジャーキーの4種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。
・ドライ: 保存がきき、持ち運びやすいのが特徴です。
・ペースト: 水分が多く含まれており、高齢猫や歯の弱い猫にも適しています。
・フリーズドライ: 素材本来の味や風味を楽しむことができます。
・ジャーキー: 噛み応えがあり、歯垢除去効果も期待できます。
猫用おやつの選び方
猫用おやつを選ぶ際には、以下の5つのポイントを意識しましょう。
- 1.猫の好み: 猫が喜んで食べる味や食感のおやつを選びましょう。
- 2.安全性: 人工添加物、保存料、着色料などの添加物は避けましょう。
- 3.形状: 猫の年齢や健康状態に合った形状を選びましょう。
- 4.カロリー: おやつはあくまでも副食であることを忘れずに、低カロリーのものを選びましょう。
- 5.機能性: 毛玉ケア、デンタルケア、関節ケアなど、猫の健康状態に合わせて選ぶのも良いでしょう。
猫におやつを与えるリスクと注意点
猫におやつを与える際には、以下のリスクと注意点に気を付けましょう。
肥満: おやつを過剰に与えると、肥満を引き起こす可能性があります。
栄養の偏り: おやつばかり与えると、主食で摂取するべき栄養が不足する可能性があります。
アレルギーや消化不良: 新しいおやつを与える場合は、少量から始めて猫の反応を観察しましょう。
嗜好品への依存: おやつに依存してしまうと、主食を食べなくなることがあります。
おやつの正しい与え方
猫におやつを与える際には、以下の点に注意して適切に与えましょう。
- 量を制限する: おやつは1日のエネルギー摂取量の10-20%に抑えましょう。
- 頻度を控える: おやつは1日3回程度までにとどめます。
- タイミングを考える: 食事の直前ではなく、食後か食間に与えましょう。
- 目的を持って与える: ご褒美として、コミュニケーションツールとして、食欲刺激や水分補給のためなど、目的に合わせて与えましょう。
- 遊び道具と一緒に与える: 猫じゃらしやおもちゃと一緒に与えると、遊びを通して運動もさせることができます。
猫におやつを与えることは、コミュニケーションやおやつとしての楽しみだけでなく、健康維持にも役立ちます。上記を参考に、猫の好みに合った安全なおやつを選び、適切な量と頻度で与えましょう。愛猫との楽しいおやつタイムを通して、より深い絆を築いてください。